金沢のまちづくりと都市交通の危機

金沢市では、現在、2022 年を目標年度とした、第2次交通戦略を掲げています。その中の目玉として、金沢駅ー武蔵ヶ辻ー香林坊ー片町の都心軸に新たな交通システム導入を掲げています。

導入にあたって、議論されているのは、乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有し、次世代の軌道系交通システムと言われているLRT(ライト・レイル・トレイン/低床式車両)(ヨーロッパの各都市で広く導入されています)

そして、バス専用道、バスレーン等を組み合わせることで、速達性・定時性の確保や輸送能力の増大を可能とするBRT(バス・ラピッド・トランジット)(バスが2台くっついた形で、関東地方、アジアの大都市で多く見られます)

今年度、金沢市は、その2つの中からどちらかを選び、方向性を示すと言われています。

現実的には、LRT、BRTともに、多くの予算がかかり、金沢市の人口規模では、財政的なハードルが高いと言われています。しかも、地元の公共交通の要としてバスや鉄道事業を運営する北陸鉄道は、仮に、金沢駅と金沢港を結ぶLRTをつくったとしても、毎日、クルーズ船が到着しても採算がとれるか、どうか、との言説を頂いたこともあります。

そのような状況下、本日の地元紙には、北鉄の3月期連結決算の赤字が過去最大の20億円となり、社長の会見で、コロナ禍の影響で利用者が激減し、慢性化していた路線バスなどの赤字を高速乗合バスや貸切バスで補ってきた「ビジネスモデルが崩壊」したことを告げ、自治体や国への支援を求められたことが報道されました。

まちの市民の足として、重要な役割を担ってきた北鉄の赤字は、金沢市としても早急にさらなる支援体制の拡充が求めらます。

また、関西の大手私鉄4社の令和3年3月期連結決算も、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響で、主力の鉄道事業の旅客が大幅に減少し、4社すべてが最終損益で赤字に転落したことが報じられ、その中でも、金沢駅前の都ホテル跡地を有する近鉄グループホールディングス(HD)は601億円の赤字(前期は205億円の黒字)で会社設立以来、最大の赤字額となったことが報じられています。

ここにきて、交通事業者が被ってきた新型コロナウイルス感染拡大の影響が、まちづくりや都市交通にも多大な影響を及ぼすことが表面化してしてきました。

この難局を乗り切るため、広く皆様のご意見をお寄せください。