金沢市議会において、平成30年度の特別委員会は、文化学術振興、連携中枢都市圏・都市交通、そして、防災・安全対策の3つが設置され、私は、防災・安全対策特別委員会の委員にならせていただきました。昨年の豪雪に対する何らかの検討がなされる委員会で、市民生活の安全安心の根幹をなすと考えたからです。
昨日、委員会が開催され、市の所管からの説明をいただきました。この度の所管は、土木部と、危機管理課です。主な内容は、今年の雪害を受け、金沢市が設置した金沢市雪害対策検討委員会の第1回の検討内容と、実際の降雪や積雪の状況、市の対応など。
除雪の委託業者数は、平成20年から昨年度、146社から127社に微減。また、除雪協力事業者数は、115社から63社へと大幅減少。けれど、1社あたりの管理道路は2割増し。各業者さんへの負担が増加しているとのことが分かります。また、こういった傾向の中、市は平成20年度に、委託業者に対し、固定経費の補助をして、さらに、平成28年度に固定経費の補助の上乗せが計られた旨、説明がありました。また、委員からの質問への答弁と交えて記すと、除雪路線のバス路線等の幹線道路である1次路線は、積雪10cmで自主出動、第2〜第4次路線は積雪20cmで、第5次路線(概ね300mで、国、県、市道のいずれかに出られる道路網を構成する路線)は、積雪60cmで市の発注で出動とのこと。1次路線の自主出動は、本市が、海から山間部まで広範に渡り、地域によって降雪状況が異なるため、業者の判断に委ねられている。また、除雪機材等の購入の補助も設けられたが、町会等が対象となっているため、個人的なつながりでの購入は、現在のところ対象外とのこと。排雪場についても触れられたが、受け入れのための業者依頼も必要になることから、積雪量の如何にかかわらず、常時開設は困難とのこと。また、4校の小学校のグランドが排雪場に指定されたが、小学校のグランドの土の下には、乾きを良くするため暗渠排水が敷設されており、時には、その暗渠排水を傷つけてしまい、その後の修理代金がかかってしまうケースも報告され、グランドの排雪場開設は、状況判断をしっかりしなければならないこと。そのほかにも委員からは、民間事業所の除雪費用が魅力的なため、そちらが優先されているのではないか、との市民の声。除雪作業員が昼夜も問わず作業しているにもかかわらず、市の報告書の作成義務が厳しすぎるのでは、等の意見が出された。また、現在徹夜でも一次路線の除雪が100%行かない状況で、除雪路線拡大についてはさらなる議論が必要とのことも示された。現状、金沢市も、委託業者も、協力業者も全力で取り組んできたことは間違いない。さらなる改善を求めるならば、柔軟な発想が求められる。そんな中、執行部から、現在、検討委員会に入っている、一般社団法人Code for Kanazawaと協力しながら対策を検討していきたいとの説明がありました。このCode for Kanazawaさんは、金沢市から発信し、今や全国でも多くに自治体で使われている5374アプリを開発した団体であり、「技術を市民の課題解決のため活かす」ことを目的に活動している。まさに、市のこの大きな課題のために、市民とともに柔軟なアイデアを頂きたい。また、Code for Kanazawaさん以外にも、更に多くの市民の皆様からの課題解決のためのご意見、ご提案など広く募集いたしております。