本日、第5回目となるガス事業・発電事業民営化についての市民説明会に参加してきました。(金沢海みらい図書館にて)
市長、企業局管理者からの説明の後、参加の市民からの質疑の時間となりました。
すべての質問者は、反対の立場からの質疑でした。拙速を戒める言葉が非常に多く、印象的な質問は、環境省のHPに山野金沢市長がメッセージを発する動画で、冒頭「市民と行政の協働で、温室効果ガス削減に向けて努力しています」と言っています。
このメッセージと民営化の整合性が取れないのではないか、との質問でした。
また、議会では、東邦ガスの公正取引委員会の価格カルテル調査の件について、多く議論されていましたが、この説明会では、筆頭株主である北陸電力に対しても厳しい声が多く聞かれました。
保安面について、志賀原子力発電所の臨界事故隠しをした会社に任せてよいのか。
株主総会の発言時間を2分に限定し、原子力発電の継続を強く訴える会社に、本当に任せる気なのか。
小水力発電について、株主総会で株主が質問したが、北電側の回答はとるに足らないもので、新会社で本気でやる気があるのか?(金沢市の説明と食い違っている)
また、そのような株主総会の状況を大株主である金沢市は、実際に参加することもなく、北電に対し、物申すことができるのか、という質問でした。
筆頭株主と2番目の株主にあたる北陸電力は富山県、東邦ガスは愛知県で、これで、地産地消と言えるのか、との質問。
また、参加している市民の皆さんに、賛成か反対の立場かを訊ねる方もおられました。挙手されてない方もおられましたが、賛成の方が少数、集まっている方の殆どの方が反対の立場でした。
市長は、北陸電力の社長といろいろな場面で会うこともあるので、先の意見については直接伝えたい、また利用者との信頼関係をしっかり構築していくことを求めます、とのことでした。
また、東邦ガスの件は、議会でも述べられたように、優先交渉権の喪失事由にあたらないゆえ、そのまま粛々進める、との答弁でした。
やはり、この件で、たち止まらずに、粛々進めると言われると、民営化ありきで進めます。と言われているように聞こえます。
果たして、どれだけの参加者がこの説明会で民営化について納得できたのでしょうか。
せめて、東邦ガスの調査が一定の見解が示されるのを待つべきではないかと思われます。でなければ、拙速であるとの責を免れないのではないでしょうか。
金沢市は環境局が、ごみ焼却発電を自己託送方式で公営施設で電力の地産地消に取り組んでいます。なのに、なぜ、水力発電の電力もそのような取り組みができないのか、といった現実的なご意見も飛び出していました。
多くの市民から意見を求めることによって、知恵もでてくるのではないか、そんなことも感じさせていただいた市民説明会でした。
皆様のご意見をお寄せください。